・・・広大な宇宙・・・
およそアンドロメダ星雲より6万光年離れた・・・ ・・・Warrant BIBI-AVA(ビビ・アヴァ准尉)、 ガウオークモードのSRF-71J「イコノクラスト」に搭乗・・・
・・・ヘルメットを右脇にSDF「モルデカイ」を去る・・・
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4P
(コクピットの音声記録スイッチをクリック) ・・・ビビのログ・・・
・・・私はもうここにはいません。
・・・多くの私のおともだちのように、
だから私はここを去るこにはまったく悔いも戸惑いもないです・・・ (裸のまま、手で胸を交わして隠し、カプセルで検査を受けるビビ) ・・・私は敗血症でした・・・
・・・でもそれはこれからもXALON-PROCESSを使って
(老婆となった彼女を鼻をつまみながら通り過ぎるカップルの図) ・・・これからの40年、皆が若いまま生きていけるのに、
・・・この船の人全てが、そして友人達がが生き続ける中、
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P7
デモント:「これはここでの想い出として持っていって・・・」 BIBI:「デモント・・・・」
デモント: 「これはね・・・私がXALON-PROCESSの試験に失敗した時に・・・
BIBI: BIBI: ・・・そうしてこんな馬鹿な事をしたことを彼らにあやまるわ!・・・ BIBI:「イコノクラスト?予定変更!」 (AIのボイスガイドのスイッチを入れる)」 AI(イコノクラスト): 「しばらくお持ちください」 BIBI:「プレ・プログラムされた現在位置からのモルデカイまでの航路を表示なさい!」 AI(イコノクラスト):「拒否します。不適切な時間指定です」 BIBI: 「・・・」 AI:(イコノクラスト):
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P6
(警告音) BIBI:
Al(イコノクラスト) 「まっすぐ地球の故郷のホーベル・タウンに向かっているんじゃないの?
(警告音続く) 「あああああ!これじゃあ頭がどうにかなってしまうわ!」
(回想)
・・・彼らは私に接近してきた・・・
・・・14歳のこそ泥や売春をするしかない少女以外の何者でもなかった・・・
BIBI:
(指折りするビビ・・・)
<再び回想> デモント:「親愛なるビビ・・行ってしまうのね・・・
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P8
BIBI: 「もう!28分も待ってられないわ・・・ 私は今すぐ戻りたいの! フォールドシステムを作動させなさい、これは命令よ!」 A:(イコノクラスト):
BIBI:
「私は航宙士のうえに、センサーオペレータなのよ!
AI(イコノクラスト):
BIBI:
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P9
(機体の振動!タロットカードが散らばる) BIBI: 「何が起きたの?」 AI(イコノクラスト): 「警告!フォールドエラーです!パイロットは事前に注意を払いませんでした。
BIBI :「ロスト!ロストなの?」 AI(イコノクラスト): 「もしフォールドが不活性でないのなら・・・機体が偏向したのでしょう。
BIBI: 「ああ!賢いコンピューターの貴方とこんなとこで宇宙の迷子だわ!」
AI(イコノクラスト): 「10秒でフォールドを抜けます。
Al:(イコノクラスト):「パイロットは直ちに衝撃による血流停滞に備えて防御姿勢をとってください」 ビビ:「待って!そんなに!!」
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<ビビの髪に落ちるタロットカード「愚者」>
P14
BIBI: 「あれ!オートパイロットでクラッシュモードにしたんじゃなかったの?」 (作者注:彼女は手動モードで設定を上書きしていたのかもしれない)
BIBI:
A:(イコノクラスト):「肯定的です」 |
P15
BIBI: 「だからぁ・・・私達が飛び出してから、どの位経ったって言うの?」 AI(イコノクラスト)」: 「368日と2時間34分です」 BIBI:
BIBI:
A:(イコノクラスト): 「(控え目に小さい声で)368日と2時間34分です・・・」 (ビビ、しばし無言) Al(イコノクラスト)
ビビ:
(コンソールを叩く) BIBI:
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BIBI:
「私はちょっと出て歩いて来るわ」 「どれくらい前に私達がこの岩をから滑り落ちたのかしら? ここからモルデカイに私達は戻れるの?」 Al(イコノクラスト): 「歩かれるのですか?感心できませんね。28分程度ならよろしいでしょう、そしたらもどってきてください。はい!」
BIBI:
「あ!デモントのタロットカードがバラバラ!」
A:(イコノクラスト): 「このユニットはパイロットが操縦席から去ることを思いとどまらせる時間が欲しいです」
BIBI:「黙ってて!」 |
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P17
BIBI:「私達はどこにいるの?」 Al(イコノクラスト):
BIBI:「私達がクラッシュした時に、全てここにあったものかしら?・・いいえ、誰が手形を押したのかしら?」 AI(イコノクラスト):「誰かいるようです」 |
P18
BIBI: 「キャーーーーー」 「ゼントラーディ・・・・・ |
P19
恭順を示しすゼントラーディ男女の群れ。 その先にはマイクロン化した同族の夫婦らしき姿がある BIBI:「・・・・・・」
BIBI:「ええ?・・・あは!私は本当にだめだってば!あ?!」
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P20
赤ん坊をビビに差し出す女 BIBI:「あ・・・」 (赤ん坊を受け取るビビ)
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P21
(ビビの機体内を覗き込み、 タロットの箱を取り出すその女の夫らしき男、巨人達にタロットを掲げる!) カードのハートの6「恋人達」(赤ん坊をビビに差し出す女) ゼントラーディ達歓喜の声「おおー!(ああー!)」 ビビ:
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P22 BIBI: 「けど、この子はあなた達の子供でしょ?」 (振り返る女、子の頬にキスをして子供を託すかのように) 女:
(子の名前と思われる・・涙ぐむ女、去り行く夫妻と巨人達) BIBI:
(泣く子供)
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P23
・・・下士官ビビ・アバのログ・・・ 「ふう・・・」 ・・・私はモルデカイに乗ることで、 与えられた生をただ生きることの意味、 そして思春期を無駄に過ごすことについて考えてた・・・
(ビビ、残った1枚のタロットカードを見つける・・・)
「あ!これ・・・」
・・・私はタロットの読解を学ばなかったことをちょっと後悔した・・・ ・・ タロットカードの 「17」 ・・・
「The star (星々)」 |
- 終わり - |
3P
BIBI: 「・・・(タメイキ)やっちゃった・・・・ 本当に出てきちゃったのね・・・(LOGスイッチを開ける)」 「下士官、ビビ・アバのログ・・・ノイズが入ってる・・・ あ、私はもう士官なんかじゃなかったんだっけ・・・」 |
P5
「私は最初の場所である地球を去ろうなんて思ってもみなかった ・・私は・・・・」 「私はひとりぼっち・・・・」 |